星印短編SF小説作家

専業になりたいSF小説作家

短編SF小説「Web3メタバースで昭和世界が日本を救う?」

日本ではWeb3、メタバース技術の発展が著しく遅れていた。

アメリカでは、トランプ大統領が暗号通貨大国にすると名言。

お隣中国も大量のビットコインをもち、

エルサルバドルも国として、法定通貨ビットコインを採用。

www3.nhk.or.jp

 

Web3技術の発展と経済の影響を考えると、

日本も早くWeb3、メタバース、暗号通貨などの技術を

国を挙げて取り組むべきなのだが、

その事を取り上げる政治家は、ほとんどいなかった。

 

ホリイモン立つ

堀井文貴

日本のWeb3技術への取り組みに対して、怒っている実業家がいる。

堀井文貴ことホリイモンだ。

 

「日本みたいな資源がない国が、技術で戦える土俵が、

Web3やメタバースの分野。今、この分野に力をいれていかないのはバカ!」

という発言をX(旧Twitter)上で展開。物議を醸す。

※フィクションです。

ホリイモンいわく、Web3技術を理解している政治家がいないので、

この分野への投資が促進されず、

世界との差がますます広がると考えていた。

この分野で後進国になってしまったら、

日本の再浮上、経済大国への復活はないと思っていた。

 

昭和メタバースプロジェクト始動

ホリイモンは50代以上の地位や権力のある層にメタバース技術が、

素晴らしいものだと分からせる為に、

昭和メタバースプロジェクトを始動させた。

彼の呼びかけに優秀な日本のWeb3技術者、IT技術者が集結した。

あの天才、金親勇や及ノ川卓也、正中摂津工科大学の石井教授も参戦!

ビッグプロジェクトが始動した。

 

政治家「麻婆タロウ」へお披露目

総理大臣経験もある超大物政治家「麻婆タロウ」が、

ホリイモンの会社が制作した、「昭和メタバース」を

プレイすことになった。

専用ゴーグルをつけて麻婆はプレイ。

自分が生まれ育った、昭和の風景が目の前に広がっていた。

現在のような大型ショッピングモールなどなく、

昔ながらの商店街の光景が広がっていた。

麻婆は自分の家に向かっていた。

自分の家に入るのに、お金がいるようで、

「昭和コイン」を使って、自分の家に入る。

 

麻婆、母との再会

家には、亡くなった母がいた。

昭和メタバースプロジェクトのメンバーが、

麻婆の母の写真や、ビデオフィルム、人物像などの情報を読み込み。

メタバース上に麻婆の母を再現。

亡くなった母に会った麻婆は、そのままプレイ終了まで

親子で会話を続けるのであった。

麻婆の肩は、小刻みに震えている。

終了時間になり、ホリイモンが麻婆の肩を叩く。

ホ「麻婆先生終了のお時間です。」

ゴーグルを外した麻婆は号泣していた。

 

麻「79歳になって、涙なんて枯れたと思ってたよ。

こりゃ、やらんとあかんね。」

 

政府がWeb3事業に100億ドル超(約1兆5000億円)の巨額投資。

麻婆は政治家への呼びかけ、テレビや新聞の取材など、

広告塔として、50代以上にメタバースの普及を呼び掛けた。

もちろん若者にも急速に普及していった。

メタバース用のゴーグルは、国が配ることになった。

「安倍マスク」以来の現物支給となり、

メタバース熱は一気に高まった。

 

老後メタバース雇用

「昭和メタバース」は麻婆の後押しもあり、

日本中に普及。

昭和メタバース上で商売をする者も現れた。

昭和メタバースで駄菓子屋を営む店主は、

路上のテレビインタビューでこう答えた。

店「もう一回青春がきた♡」

CNPメンコCNPベーゴマなど高額で販売されるものもあった。

「昭和コイン」はバブル相場になり、

伝説のシバケンコインの50万倍を上回り、

80万倍の大高騰。

昭和メタバースで充実した老後を送る人が続出。

その後、日本の文化や芸術、アニメなどをメタバース上で展開。

特に市川滅多ノ助、公演の

メタバース歌舞伎」は話題となり、

ニューヨークポストやBBCニュースでも大きく取り上げられた。

世界中の人が日本のメタバース市場に集まり、

日本はWeb3超大国になっていった。

 

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